SNS運用は内製か外注か|工程分解と承認フローで決める体制設計

店舗スタッフがスマートフォンとリングライトで商品を撮影し、隣の担当者がノートパソコンで確認しているSNS運用の現場

"SNS運用を内製で回すか外注に出すかは、会社単位で決める問題ではありません。運用を8つの工程に分解し、更新頻度・運用体力・承認スピード・炎上リスク許容度の4軸で「どの工程を外に出すべきか」を判断する型を示します。SNS運用代行も手がける立場から、内製で十分なケースも正直に線引きします。"


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SNS運用を社内でやるか、外部に任せるか。この問いに会社単位の正解はありません。決めるべきなのは「自社は内製の会社か、外注の会社か」ではなく、運用を構成する工程のうち、どれを自社に残し、どれを外に出すかです。

SNS運用は、戦略設計から炎上時の初動まで、性質のまったく違う作業が束になったものです。制作は外に出せても、自社の商品文脈を踏まえた承認は外に出せません。逆に、分析レポートを毎月自前で組み立てる意味は薄いのに、そこだけ内製にこだわって更新が止まる会社もあります。二択で考えた瞬間に、判断は粗くなります。

この記事では、まずSNS運用を8つの工程に分解します。そのうえで、更新頻度・運用体力・承認スピード・炎上リスク許容度の4軸で「自社はどの工程を外に出すべきか」を決める型を示します。SNS運用の全体設計は親記事の企業SNS運用の正解|目的別の設計フレームで扱っています。本記事はその中の「誰がやるか」だけを深掘りするものです。

なお、この記事はSNS運用代行も手がける当社(デジタルプロモーション)が書いています。だからこそ、外注する必要がないケースも隠さず示します。読み手が自社の状況で判断できることを優先します。

「内製か外注か」を会社単位で決めると失敗する理由

内製と外注の比較は、たいてい「社内に人がいるか」「予算があるか」という2つの問いに縮められます。人がいなければ外注、予算がなければ内製。この整理は分かりやすい代わりに、実務ではほとんど機能しません。

理由は3つあります。

第一に、必要なスキルが工程ごとに違います。 商品の魅力を言葉にする力と、リールを編集する力と、コメント欄の温度を読んで返す力は、別の能力です。「SNSが得意な若手」に全部を任せる体制は、そのうち必ずどこかで詰まります。

第二に、外注できない工程が確実に存在します。 自社の商品・キャンペーン・季節要因の文脈を踏まえた最終承認や、炎上したときに誰の名前で謝るかという判断は、社外の事業者には持てません。ここを外に出そうとすると、承認が形骸化するか、逆に承認待ちで何も出せなくなります。

第三に、全部内製にした会社は、たいてい更新が止まります。 兼務担当者が本業に押されて投稿が途切れる。当社がご支援したみなとみらいBMW様(ウエインズインポートカーズ株式会社)も、公式のFacebookとInstagramを担当者が通常業務と並行して運用していたため、ブランドを意識した内容を定期的に出し続けることが難しい状態からのスタートでした。これはSNSに限らず、更新を伴う運用全般で起きる現象です。デジタルサイネージでも同じ構造の失敗が起きることを、デジタルサイネージ運用は内製か外注かで扱いました。媒体が変わっても、更新が止まる理屈は変わりません。

つまり「内製か外注か」は、会社の属性で決まるのではなく、工程ごとの適性で決まる問題です。

【型】SNS運用を8工程に分解する

SNS運用を実務の単位まで割ると、次の8工程になります。工程ごとに、内製が向くか外に出せるかは変わります。

工程 内容 必要なもの 内製の向き
①戦略・目的設計 目的の設定、媒体選定、KPI設計 事業理解・経営の意図 内製が向く(伴走は可)
②企画・台本 月次の投稿企画、構成、台本 商品知識+SNSの型 ハイブリッド
③撮影 商品・店舗・スタッフの撮影 機材・時間・現場アクセス ハイブリッド
④編集 動画編集、画像加工、テロップ 制作スキル・工数 外に出しやすい
⑤投稿・入稿 予約投稿、ハッシュタグ、入稿作業 手順の遵守 外に出しやすい
⑥コメント・DM対応 一次返信、問い合わせの振り分け 商品知識・即応性 ハイブリッド
⑦分析・レポート 数値集計、傾向の抽出、改善提案 集計の仕組み・外部の比較対象・読み解き 外に出しやすい(理由が他と違う)
⑧炎上初動 検知、一次報告、対応方針の決定 権限・意思決定 分割する(後述)

内製に残す  ハイブリッド  外に出しやすい  工程を分割する

内製に残すべき工程、外に出しても壊れない工程

この表の要点は、①と⑧が内製の核だということです。

①戦略・目的設計は、「SNSで何を達成したいのか」という経営の意図そのものです。ここを外部に丸投げすると、体裁の整った運用計画は出てきますが、事業の優先順位とずれます。外部の力を借りるとしても、意思決定は社内に置くべき工程です。目的の立て方は企業SNS運用の正解で、KPIへの落とし方はSNS運用のKPI設定で扱っています。

一方、④編集・⑤投稿は、手順とスキルの世界です。品質基準さえ握っておけば、外に出しても事業の芯は壊れません。むしろ、ここを兼務担当者の残業で回している状態こそ、運用が止まる最大の原因です。

②企画・③撮影・⑥コメント対応は、その中間にあります。商品知識が要るので完全には出せませんが、型が決まれば外部の比率を上げられます。たとえば企画は「社内が月次のテーマを決め、外部が具体の構成に落とす」、撮影は「日常のカットは店舗スタッフ、キャンペーン素材は外部」という分け方が現実的です。

残るのが⑦分析・レポートです。これも外に出しやすい工程ですが、④⑤とは理由がまったく違うので、節を分けて説明します。

⑦分析を外に出す理由は、工数ではない

④編集や⑤投稿を外に出す理由は単純です。時間がかかるからです。⑦分析だけは、そこが違います。社内に閉じたままでは、そもそも示唆が出ないという理由で外に出します。

第一に、数字は比べる相手がいないと読めません。 保存率が3%、リーチが前月比110%。この数字を見て「良い」とも「悪い」とも言えるのは、比べる相手を持っている人だけです。社内だけで分析すると、比較対象は自社の過去しかありません。先月より上がった、去年より落ちた。そこまでは分かりますが、「同じ業種で、同じくらいの規模のアカウントなら、普通はどのくらいなのか」が分からないので、上がった数字を喜んでいいのか、上がってもまだ水準以下なのかを判定できません。判定できなければ、次の打ち手も決まりません。複数の業種・複数のアカウントを横に見ている相手に頼む価値は、集計作業の代行ではなく、この物差しを借りられることにあります。

第二に、仕組みのほうが変わり続けます。 Instagramは公式に、単一のアルゴリズムがあるわけではなく、フィード・ストーリーズ・発見タブ・リールなど面ごとに別の仕組みが動いていると説明しています。あわせて、シグナルと予測は時期によって追加も削除もしているとも書いています(出典:Instagram Ranking Explained)。同じ運用を続けていても、時期が変われば効く指標が変わるということです。数字が動いたときに、施策が当たった(外した)のか、仕様の変化を受けたのかを切り分けられないと、打ち手は当てずっぽうになります。この変化を追い続ける作業は、月に数本を投稿する会社が兼務で担える種類のものではありません。

つまり⑦を外に出すかどうかの判断基準は、「社内に分析できる人がいるか」ではありません。自社の外側に、比較対象と最新の傾向を持っているかどうかです。人手があっても、社内だけで完結した分析は「今月の数字のご報告」で終わります。

この基準は、そのまま外注先を選ぶ物差しにもなります。月次レポートに、①同業種・近い規模との比較、②直近の仕様変化がこの数字にどう効いたかの解釈、この2つが入っていなければ、それは集計の代行であって分析ではありません。契約前にレポートの見本を見せてもらうと、すぐ分かります。

よくある失敗は「投稿だけ外注」

もっとも多い失敗の型が、④⑤だけを外に出して①を空白のまま走らせるパターンです。

投稿は毎日きれいに出ます。数字も並びます。それでも「で、これは何のためにやっているのか」に誰も答えられない。この状態になると、担当役員から予算を問われた瞬間に運用が止まります。外注する順番としては、①を社内で決めてから④⑤⑦を出す。逆にしてはいけません。

判断の4軸

工程分解を踏まえたうえで、自社がどの程度まで外に出すべきかを4つの軸で自己診断します。各軸で自社がどこに当てはまるかを見て、票がどこに集まるかで方向を決めます。

判断軸 内製寄り ハイブリッド 外注寄り
更新頻度(月にどれだけ出すか) 少ない 中程度 多い・複数媒体
運用体力(作れる人・回す人がいるか) 専任がいる 兼務で回している 担当が実質不在
承認スピード(何段の承認が要るか) 1〜2段で出せる 3段程度 4段以上・部門横断
炎上リスク許容度(業種・顧客層の敏感さ) 低い 中程度 高い(監視が要る)

各行で自社に当てはまるセルを1つ選び、色が集まった列が自社に向いている体制です。 内製寄り  ハイブリッド  外注寄り

読み方はそのままです。専任がいて、更新頻度が低く、承認が速く回るなら内製で十分です。外注する必要はありません。逆に、複数媒体を高頻度で回したいのに担当が兼務で、承認が4段あるなら、④⑤⑦を外に出さないと必ず破綻します。

注意したいのは、承認スピードの軸です。ここは外注すれば速くなる軸ではありません。承認段数が多い会社は、外注してもそのまま遅いからです。この軸だけは、外注ではなく承認設計そのものを変えないと動きません。次の章で扱います。

出回っている「内製化できる会社の条件」をどう読むか

SNS運用の内製化を扱う記事には、「年商がいくら以上」「人件費をいくら負担できるか」といった閾値つきのチェックリストがよく出てきます。数字が入っていると判断しやすく見えますが、扱いには注意が要ります。

こうした閾値の多くは、どの業種・何媒体・月何本という前提が書かれていません。 月4本を1媒体で回す会社と、月30本を3媒体で回す会社では、必要な人員も人件費もまるで違います。前提が示されていない数字は、自社に当てはめる根拠を持ちません。

読むときは、その数字の分母を探してください。何本・何媒体・どの業種を想定した数字なのか。それが書かれていないチェックリストは、参考程度に留めるのが安全です。同じ理由で、この記事でも会社規模の閾値は示しません。示すべきは数字ではなく、自社の工程と承認段数だと考えているからです。

承認フローが体制を決める

体制の議論は、たいてい「誰がやるか」で終わります。しかし実務で運用の速度を決めているのは、担当者の人数ではなく承認の段数です。

承認の段数と投稿速度のトレードオフ

投稿1本が世に出るまでに何人の目を通すかで、リードタイムは大きく変わります。

承認段数 典型的な構成 投稿までの目安 向いている運用
1段 担当者が起案し、上長が確認 即日〜1日 日常投稿・店舗の日々の様子
2段 担当→上長→部門長 2〜3日 商品紹介・キャンペーン告知
3段以上 部門横断(法務・品質・広報) 1週間以上 価格訴求・効能表現・他社言及

問題は、多くの会社がすべての投稿を最も厳しい段数で回していることです。価格訴求の投稿に法務チェックが要るのは当然ですが、店舗の日常風景まで同じフローに乗せると、投稿は確実に止まります。

現実的な設計は、投稿を種類で分け、種類ごとに段数を変えることです。日常投稿は1段、商品紹介は2段、価格や効能に触れるものだけ3段以上。この振り分けを先に決めておくと、「念のため全部通す」という運用から抜けられます。逆にこれを決めずに外注すると、外部の制作物が承認待ちの列に並び続け、外注費だけが出ていきます。

ただし、段数が多いこと自体が悪いわけではありません。ブランド基準や表示ルールが明文化されている企業では、その厳しさに意味があります。当社がInstagram運用をご支援している株式会社JR東日本びゅうツーリズム&セールス様も、JR東日本グループとして情報発信のコンプライアンスとブランド基準が厳格に定められている会社です。こうした会社が外注先に求めるべきなのは、速さではなくその基準を理解していることになります。同社が当社を選ばれた理由の一つも、自治体の案件を通じて公的な基準に沿った発信の経験があった点でした。承認が重い会社ほど、外注先の選定基準は制作力より基準の理解度に寄ります。

炎上対応は「外注できない」ではなく、工程で切る

炎上対応をまるごと社内に抱える必要はありません。ここも工程で分けられます。

  • 監視・検知:外に出せます。24時間の目視監視を社内で持つのは現実的ではありません。
  • 一次報告:外に出せます。「何が起きているか」を定型で上げてもらう工程です。
  • 対応文案の作成:外に出せます。ただし、たたき台としての位置づけに留めます。
  • 対応方針の決定社内に置きます。 謝るのか、訂正するのか、静観するのか。事業への影響を判断できるのは当事者だけです。
  • 謝罪の主体社内です。 会社の名前で出す文章の責任は、外部に移せません。

つまり「炎上対応は外注できない」という言い方は雑で、正しくは検知と一次対応は外注でき、意思決定と発信主体は外注できないということです。この線引きを契約時に明文化しておくと、実際に起きたときに揉めません。

権限とアカウント管理

見落とされやすいのが、アカウントの権限管理です。外注を始めるときには必ず次を決めておきます。

  • 管理者権限は自社が保持し、外部にはコンテンツ投稿権限のみを付与する
  • ログイン情報を個人アカウント経由で共有しない(担当者の退職・異動で失われます)
  • 契約終了時に、どの権限をいつ剥奪するかを事前に決めておく

「アカウントを外注先が握っていて、契約を切りたくても切れない」という相談は珍しくありません。運用を任せることと、資産を預けることは別の話です。

多店舗・チェーンの場合の当てはめ

店舗を複数持つ企業では、本部アカウントと店舗アカウントが並存します。このとき8工程は、外部との間だけでなく本部と店舗の間でも分担することになります。

現実的な分け方は、①戦略・目的設計と⑧炎上時の意思決定を本部に集約し、③撮影と⑥コメント対応を店舗に持たせ、④編集・⑤投稿・⑦分析を外部に出す形です。店舗に丸ごと任せると品質と発信内容がばらつき、本部が全部作ると現場の空気が消えます。

店舗に投稿させるなら、ガイドラインは最小限で構いません。出してよいもの・出してはいけないもの・迷ったら誰に聞くかの3点が書いてあれば、まずは回ります。分厚いマニュアルを作ると、誰も読まないまま投稿が止まります。エリア単位の集客設計そのものは店舗集客の方法|認知×誘引×保持で組む来店動線フレームで扱っています。

体制を「制約→判断→結果→再現条件」で決める

体制設計は、正解を探すより、自社の制約から逆算するほうが早く決まります。実務では次の順で言語化します。

制約を先に書き出す。 使える人員は何人か、承認は何段か、月にいくらまで出せるか。ここを曖昧にしたまま理想の体制を描くと、動き出してから崩れます。

判断を1つに絞る。 「まず④⑤⑦を外に出し、①②は社内で握る」のように、外に出す工程を具体名で決めます。「一部外注」という言い方のまま走らせないことが肝心です。

結果を先行指標で読む。 体制変更の効果は、フォロワー数では測れません。投稿の計画達成率(計画に対して実際に出せた本数)と承認リードタイム(起案から公開までの日数)の2つが、体制が機能しているかを最も早く教えてくれます。数値の設計はSNS運用のKPI設定を参照してください。

再現条件を言語化する。 うまくいったなら、何が効いたのかを書き残します。「承認を種類別に分けたこと」なのか「編集を外に出したこと」なのか。ここを言語化しないと、担当者が変わった瞬間に元へ戻ります。

この型に、当社がご支援している2社を当てはめます。外に出した工程の数はまったく違いますが、どちらも成立しています。

事例1:戦略を社内に残し、実行を外に出す(株式会社andONE様)

移住・地域就業のWEBマガジン「KOKOSUMU」のInstagram運用です(事例記事)。

  • 制約:SNS運用そのものが初めての挑戦。移住や地域で働くことを検討している層という、届けたい相手が限られる領域。予算にも上限がありました。
  • 判断:「発信して終わりにせず、移住や地域で働くことを考えている人のプラットフォームに育てる」という構想は社内に置いたまま、そこへ至る戦略の設計は当社が伴走し、課題抽出から企画・制作・インサイトの効果検証・広告運用までを担う形をとりました。①のうち目的とゴール像は社内、そこから先は外部と組む、という切り分けです。
  • 結果:フォロワーは1.1万人を超え、地域おこし協力隊の募集投稿からDMでの問い合わせ、採用までがInstagram内で完結する事例が生まれています。さらに自治体の公募型プロポーザルで、競合との差別化材料としてアカウント自体が機能するようになりました。運用が営業資産に変わった形です。
  • 再現条件:地域のフォトグラファーとのコラボなど、現地の関係者を巻き込む制作体制。そして2日に1回という更新ペースを支える企画の供給。この2つが崩れると同じ結果は出ません。

事例2:ほぼ全工程を外に出し、基準の判断を社内に残す(株式会社JR東日本びゅうツーリズム&セールス様)

「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」を若年層に広めるためのInstagram運用です。

  • 制約:Instagram運用が初めてでノウハウがない。加えて、JR東日本グループとして情報発信のコンプライアンスとブランド基準が厳格に定められている。承認が軽い会社ではありません。
  • 判断:立ち上げから企画、投稿、運用改善、インフルエンサーとの調整までを一気通貫で外部に出しました。社内に残したのは「20代〜30代の若年層に商品の認知を広げる」という目的と、発信内容が自社の基準に沿っているかの判断です。
  • 結果:開始から2か月でフォロワー1万人を突破し、短期間で1.5万人以上に到達しています。キャンペーン終了後もフォロワーが大きく減らず、広告経由とオーガニック経由の閲覧がほぼ半々で推移しています。
  • 再現条件:毎月の定例会が数値報告で終わらず、新しい切り口の企画と改善策が出てくること。もう一つは、周遊コースを列車やバスの時刻まで作り込むといった、保存されるコンテンツの設計です。保存率が上がったことでInstagram内での評価が高まり、自然流入が増える流れができたと評価をいただいています。

2社の判断は対照的です。 andONE様は目的とゴール像を社内に置いたうえで戦略設計から先を外部と組み、JR東日本びゅうツーリズム&セールス様は実行をほぼ全て出したうえで、目的と基準の判断を社内に残しました。外に出した工程の数は違いますが、「何のためにやるか」を社内に置いた点は同じです。ここさえ揃っていれば、外注の範囲は事業の状況に合わせて広げても縮めても構いません。

費用はどう変わるか

外注費の相場は、依頼する工程の数で決まります。投稿代行だけなら月額10万円以下、運用をまとめて任せるなら月額20〜50万円、戦略設計と分析まで含めると50万円以上という水準が、複数の比較メディアで示されています(出典:stock-sunBOXIL)。初期費用が別途かかること、広告費は運用費と別建てになることも共通しています。

ここで確認したいのは、金額そのものよりその見積もりが8工程のどれを含んでいるかです。同じ「月20万円」でも、①②を含むか④⑤だけかで中身はまったく違います。とくに⑦は注意が要ります。「分析レポート込み」と書かれていても、管理画面の数字を表に転記するところまでか、他社水準との比較と改善提案まで入るかで、中身は別物です。工程で分解してから比べれば、見積もりは正しく読めます。

よくある質問

Q. 担当者が1人しかいません。内製は無理でしょうか。 1人でも、①戦略と⑧意思決定を握り、④⑤⑦を外に出せば回ります。逆に1人で8工程すべてを持たせると、その人が休んだ日に運用が止まります。人数ではなく、持たせる工程の数で考えてください。

Q. 外注するとノウハウが社内に残らないのでは。 残らないのは、①戦略設計まで外に出した場合です。①を社内で握り、外部から月次で「何が効いたか」の報告を受ける形にすれば、判断の経験は社内に蓄積します。契約時に、レポートで示してもらう項目を決めておくと確実です。

Q. 契約はどのくらいの期間から始めるべきですか。 SNSは成果が出るまでに時間がかかるため、数か月単位の契約が一般的です。ただし最低契約期間と解約条件は、始める前に必ず確認してください。工程の追加・削減が途中でできるかどうかも、あわせて確認しておくと安心です。

Q. 外注しても、炎上したときの責任は誰が持ちますか。 発信主体である自社です。監視や一次報告を外部に任せていても、会社名で出す発信の責任は移りません。だからこそ、対応方針の決定と謝罪の主体は社内に置く、と契約時に明文化しておく必要があります。

Q. 分析なら社内でもできそうです。外に出す意味はありますか。 数字を集めるだけなら社内でもできます。外に出す意味は作業を減らすことではなく、比較対象と最新の傾向を借りることにあります。自社のデータだけでは、その数字が業種の水準に対して高いのか低いのかを判定できず、判定できないと次の打ち手も決まりません。外注先を選ぶときは、レポートに他社・他業種との比較と、仕様変化の解釈が入っているかを見てください。

Q. 承認が遅くて投稿が出せません。外注すれば速くなりますか。 なりません。承認段数は外注では変わらないためです。投稿の種類ごとに段数を分ける設計を先に行ってください。それをせずに外注すると、外部の制作物が承認待ちの列に並ぶだけになります。

自社の体制を見直すときに

体制を見直すときは、次の5点を書き出すところから始めてください。この5つが揃うと、8工程のどこを外に出すべきかはほぼ機械的に決まります。

  1. 店舗数(本部と店舗のどちらが発信主体か)
  2. 運用している媒体の数
  3. 投稿1本あたりの承認段数
  4. 月間の投稿本数(計画と実績の両方)
  5. SNS専任者の有無(兼務なら、業務全体に占める割合)

当社ではSNS運用の代行に加えて、体制の切り分けそのもののご相談も承っています。上記5点を添えてご相談いただくと、初回のやり取りから具体の議論に入れます。サービスの内容はSNS運用代行サービスをご覧ください。内製で十分と判断できる場合は、その旨をお伝えします。

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