シティプロモーションとは|計画に書いてあるのに動かない理由と、少人数で続ける体制の設計

自治体庁舎の会議室の机に、地図と写真が載った総合計画の冊子が開いて置かれている。窓の外には瓦屋根の町並みと山並みが朝の光の中に広がっている
                                                   

シティプロモーションは、いまや多くの自治体で総合計画に書かれ、議会でも問われる仕事になりました。それでも動かない。全国478自治体の調査を見ると、計画に明記した自治体が59.6%あるのに対し、実際の所管組織は61.7%が係相当以下です。外部の目を入れる場を持たない自治体が83.9%。手法を7つ並べた記事を読んでも、この体制では実行できません。計画と現場の間にある断層を、体制・予算・委託の3点から整理します。


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シティプロモーションという言葉が自治体の現場に定着してから、もう10年以上が経ちます。総合計画に位置づけ、専用のロゴを作り、動画を撮り、SNSアカウントを開設する。ここまでは多くの自治体が通ってきた道です。

それでも、担当課の手応えは芳しくありません。動画は1本作って止まり、SNSは月に数回の告知だけになり、次の年度には別の施策に予算が移っている。「うちは続かなかった」と言う自治体は珍しくありません。

この記事では、なぜ続かないのかを、精神論ではなく数字と制度から整理します。結論から言うと、原因はアイデアや職員の熱意ではありません。計画に書かれた仕事の量に対して、実行できる体制が付いていないという、構造の問題です。


結論:止まるのは「手法」の手前、体制のところ

先に結論を3つ書きます。

  1. シティプロモーションは、もう「やるかどうか」の段階を過ぎている。 総合計画や総合戦略に明記している自治体は約6割、議会で取り上げられた自治体も約6割です。やる前提の仕事になりました。
  2. 一方で、実行組織の約6割は「係」以下です。 局・部として構えている自治体は3.3%しかありません。外部の目を入れる委員会や懇談会を持たない自治体が8割を超えます。
  3. したがって、打ち手を増やすより先に決めるのは、体制・予算・委託の3点です。 手法を7つ並べた記事を読んでも、係1つ・担当1人という現実の前では実行できません。

世の中の「シティプロモーションとは」という記事は、定義を説明し、目的を並べ、手法を列挙し、成功事例を紹介して終わります。悪い記事ではありませんが、読んだ担当者が明日から動けるかというと、動けません。足りないのは手法の知識ではないからです。


シティプロモーションとは何か(そして、統一された定義はない)

まず定義を整理します。ただし、最初に押さえておくべきことがあります。

シティプロモーションには、統一的な法令上の定義がありません。 地方自治研究機構の整理でも「シティプロモーションの捉え方は多々あります」と明記されています。国が定義した用語ではなく、自治体の実務の中から広がった言葉なので、自治体ごとに指すものが少しずつ違います。

条例で定義している自治体もあります。四日市市観光・シティプロモーション条例(平成28年)は、シティプロモーションを次のように定義しています。

地域資源に対する市民等の誇りの醸成を基礎として、地域の魅力を創造し、磨き上げ、発信することによって、都市イメージの向上を図る活動(第2条第5号)

注目したいのは、「発信」より前に「市民等の誇りの醸成」が置かれていることです。外に向けたPRだけでなく、内側の住民に向けた活動を含む。同様の条例は有田市(平成29年)、朝霞市(平成25年)、吉川市、小美玉市(平成31年)、清瀬市・大田区(令和6年)などにあり、近年も新しく制定されています。

隣接する言葉との関係

現場で混乱しやすい言葉を整理します。

言葉 指すもの シティプロモーションとの関係
地域マーケティング 特定の地域を対象に、企業の事業活動と自治体の施策の両方を含む上位概念 シティプロモーションを内包する
地方創生/地域創生 国の政策フレーム(交付金など) 財源・制度の枠組み。実行手段のひとつがシティプロモーション
地域ブランディング 地域名そのものの資産化 シティプロモーションの中核手段のひとつ
シビックプライド 住民が地域に対して持つ誇り・当事者意識 内向きのシティプロモーションが目指す状態

上位概念の整理は地域マーケティングとは|地方企業・自治体が押さえる全体設計で扱っています。本記事は、そのうち自治体が主語になる部分を実装の側から見ていきます。

定義が揺れることの、実務上の意味

定義が定まらないことを学術的な問題として片付けると、現場を見誤ります。実務では、これがそのまま庁内の合意形成コストになります。

観光課はシティプロモーションを誘客だと理解し、企画課は移住定住だと理解し、広報課は情報発信だと理解する。同じ言葉で会議をしているのに、成果物のイメージが3つある。この状態で「シティプロモーションを推進します」と決めても、実務は進みません。

指針や方針を先に作るのは、この食い違いを言葉にして潰すためです。 そして次の数字が示すとおり、その指針を持っている自治体は、実はまだ多数派ではありません。


数字で見る実態:計画には書かれた。体制は付いていない

ここからが本題です。シティプロモーション自治体等連絡協議会が実施した『令和5年度版 全国シティプロモーション実態調査 結果報告書』(2024年3月)を見ていきます。全国1,741市区町村のシティプロモーション担当課を対象に、478自治体から回答を得た調査です(回答率27.4%)。

数字を並べます。

調査項目 結果
総合計画・総合戦略などにシティプロモーションの取り組みを明記 59.6%
シティプロモーションに関する指針・方針・戦略を策定 36.0%
過去3年間で議会質問・答弁などに取り上げられた 61.1%
主として担当する組織が「係相当」または「担当のみ」 61.7%
主として担当する組織が「局・部相当」 3.3%
外部有識者を交えた委員会・懇談会がない 83.9%

この6行に、シティプロモーションの現在地がほぼ表れています。

計画には書かれています(59.6%)。議会でも問われます(61.1%)。 首長の施政方針で触れられることも珍しくありません。つまり、庁内での位置づけとしては「やることになっている仕事」です。

ところが、それを担う組織の6割は係相当以下です。 内訳は係相当41.0%、担当のみ20.7%。課相当が31.2%で、局・部として構えている自治体は3.3%、478自治体のうち16団体しかありません。

さらに、外部有識者を交えて議論する場を持たない自治体が83.9%あります。 シティプロモーションは、庁内の常識が通じない相手(移住検討者、観光客、若年層)に向けた仕事です。それを庁内の目だけで設計している自治体が8割を超えている、という意味になります。

「計画に書く」と「指針を作る」の間にある20ポイント

もうひとつ見逃せないのが、総合計画への明記が59.6%なのに対し、指針・方針・戦略の策定は36.0%にとどまるという差です。報告書自身も「依然として総合計画等における記載割合との乖離が見られる」と書いています。

この20ポイント強の差が何を意味するか。総合計画は10年単位の大きな計画で、そこに1行「シティプロモーションを推進する」と書くのは、比較的容易です。一方で指針は、誰に何を届けるのか、何をもって成果とするのか、庁内のどこが何を担うのかを決めなければ書けません。書くのが難しいほうが、後回しになっているという構図です。

そして指針がないまま担当課だけが動くと、冒頭に書いた「観光課・企画課・広報課で理解が3つ」の状態が解消されません。

現場が挙げている課題も、一致している

同じ調査で、職員を対象としたプロモーション活動の課題を聞いた設問があります(複数回答)。

課題 回答率
人手不足 32.0%
ノウハウがなく、何をやったらいいかわからない 31.4%
効果がわからない 23.2%
職員からの理解が得られず参加率が低い 10.0%
課題はない 3.6%

上位3つが、そのまま体制・知見・測定です。「良いアイデアが出ない」という項目は上位に来ません。現場は、何をやるかで困っているのではなく、やれる状態にないことで困っています。


断層はどこにあるか:計画と現場をつなぐ3つの決めごと

ここで、よくある誤解をひとつ解いておきます。

「自治体の計画には体制のことが書かれていない」というのは、事実ではありません。たとえば富士見市のシティプロモーション戦略アクションプランでは、シティプロモーション課が評価案を作り、推進検討委員会で確認し、戦略会議へ報告するという流れと、KPI・KSFの進捗管理が明記されています。計画としては、きちんと設計されています。

書かれていないのは、計画と現場の間です。 計画には「推進体制を整備する」と書いてある。現場には係が1つある。この2つをつなぐ具体が、どこにも書かれていません。民間の解説記事は手法の紹介で終わり、行政計画は方針の宣言で終わる。その間が空いています。

ここを埋めるために決めるのが、次の3点です。

決めごと1|体制:「専任が付く前提」で設計しない

理想を言えば、専任の課があり、複数名が張り付き、外部有識者の助言を受けながら回すのが望ましい。しかし調査の数字が示すとおり、それが実現している自治体は少数派です。多くの自治体にとって現実的な設計は、係1つ・実質1〜2名で回る形にすることです。

そのために決めることは、増員の要求ではなく、次の3つです。

①「誰が最終的に決めるか」を1人にする。 発信内容の可否を判断する人が複数いると、確認の往復だけで1週間が消えます。担当が1人でも、決裁ラインが3階層あれば、動けるスピードは3階層分に落ちます。

②「毎月やること」と「年に1回やること」を分ける。 続かない自治体は、たいてい全部を毎月やろうとしています。動画制作・イベント・特設サイト更新・SNS運用・広報紙連動を同時に走らせれば、1〜2名の体制では確実に破綻します。毎月回すものを2つに絞り、残りは年次のイベントとして予算と一緒に確保するほうが、結果として量が出ます。

③庁内の協力を「お願い」ではなく「手順」にする。 各課から素材を集める仕組みが、担当者の人間関係に依存していると、異動の瞬間に切れます。提出フォーマットと締切を決めて、庁内ポータルに置く。地味ですが、これが担当者交代を越える唯一の方法です。

なお、住民向けの説明資料を用意している自治体は28.7%、職員向けの研修を実施している自治体は25.1%です。いずれも前回調査から伸びていますが、まだ4分の1程度にとどまります。庁内に説明する材料を作ることは、施策そのものと同じくらい実行力に効きます。

決めごと2|予算:単年度で切れる前提を、設計に織り込む

シティプロモーションの多くは、単年度予算で組まれます。年度が変われば事業も見直され、担当も替わる。これは制度上そうなっているので、嘆いても始まりません。

重要なのは、「単年度で切れても失われないもの」と「切れたら終わるもの」を分けて予算を配ることです。

  • 切れても残るもの:撮影した写真・動画などの素材、住民や事業者との関係、蓄積したデータ、庁内の手順書
  • 切れたら終わるもの:単発の広告出稿、1回限りのイベント、期間限定の特設サイト

限られた予算を後者に寄せると、翌年度はゼロから始まります。初年度に素材と手順を作り、翌年度以降はそれを回す設計にすると、同じ予算額でも累積します。

ハードウェアを伴う施策では、契約の形そのものが施策の射程を決めます。この論点は自治体・公共施設のデジタルサイネージ運用|更新が止まる分かれ目と、続く形をつくる調達設計で、地方自治法上の契約の考え方とあわせて整理しています。

決めごと3|委託:何を出して、何を庁内に残すか

3つ目が委託です。ここで、多くの人が持っている印象と実態がずれている数字を紹介します。

自治体の公式SNSアカウントの運用体制を聞いた設問では、外部委託と答えた自治体はわずか1.0%(478自治体中5団体)でした。 最も多いのは「決まった部署(一部署)がすべての投稿を担当」で59.4%。次いで「発信内容ごとに各主管部署が投稿を行う」が21.3%、「特に決まっていない。都度投稿者を決める」が16.1%です。

つまり、日々の発信はほとんどの自治体が内製しています。 委託されているのは、戦略の策定、動画やロゴなどの制作物、特設サイトの構築といった、単発で切り出しやすい業務に偏っていると考えられます。

この事実は、委託の設計を考えるうえで決定的です。制作物を外に出しても、運用は庁内に残ります。 したがって委託先を選ぶときの基準は、「良いものを作れるか」だけでは足りません。作ったあとに庁内の1〜2名が回せる形で渡してくれるか、が同じくらい重要になります。

具体的には、次のようなものが「残せる形」です。

  • 撮影データが、SNS・広報紙・サイネージなど複数の面で使える状態で納品されるか(縦横比・尺・文字量の仕様差については販促素材のワンソース・マルチユース設計で扱っています)
  • 投稿の型(曜日・テーマ・書き出し)がドキュメントとして残るか
  • アカウントの管理権限が自治体側にあるか

なお、公民連携の定義・目的を明文化した条例や要綱を整備している自治体は13.6%にとどまる一方、地域の企業と連携して実施している事業を持つ自治体は42.9%あります。連携の実態が、ルールの整備を先行している状態です。事業者と組む場面が増えているのであれば、その入口の設計は避けて通れません。

委託契約と仕様書の具体は論点が多いため、別記事で扱います。


手法を選ぶのは、この順番のあと

ここまでの3点が決まって、はじめて手法の話になります。順番を型にすると、次のようになります。

Step 1|言葉を揃える。 シティプロモーションで何を目指すのかを、庁内の関係課で1文にする。移住定住なのか、交流人口なのか、住民の誇りなのか。全部と答えたくなりますが、全部だと優先順位が付きません。指針を持つ自治体が36.0%にとどまるという事実は、ここを飛ばしている自治体が多数派であることを示しています。

Step 2|届ける相手を決める。 誰に届けるかで、使う面(SNS・広報紙・サイネージ・イベント)も、言い方も変わります。地域の資源と届ける相手が噛み合わないときにどちらを動かすかは、地域ブランディング設計フレーム|地域資源とターゲットが噛み合わないときに、どちらを動かすかで整理しています。

Step 3|毎月回すものを2つに絞る。 1〜2名で回る量を、先に決めます。

Step 4|残るものに予算を寄せる。 素材・手順・関係。この3つが翌年度に残ります。

この順番を踏むと、手法の選択肢は自然と絞られます。逆に、手法から入ると「他の自治体がやっているから」でメニューが増え、1〜2名の体制に載らない量になります。手法の一覧が役に立たないのではなく、順番が逆なだけです。

面ごとの実装については、店舗・地域の集客文脈になりますがInstagramで地元客に届かせる設計|商圏を指定できる面・寄せる面・待つ面が参考になります。地域の関心層をファン化していく中位のレイヤについてはエリアファンマーケティングとはで扱っています。


測定設計で破綻する典型

「効果がわからない」は、現場が挙げる課題の3番目(23.2%)でした。ここは論点が多いので詳細は別記事に譲りますが、破綻する典型だけ先に共有します。

典型1|転入者数を単独のKPIに置く。 転入者数は、シティプロモーション以外の要因(住宅供給、雇用、災害、近隣自治体の動向)で大きく動きます。施策の成否を判定する指標としては、動きすぎます。

典型2|満足度を、財源の作法を確認せずに主KPIに置く。 同じ国の制度でも、満足度の扱いは逆になります。地方創生関係の交付金では主観的な指標として慎重に扱うべきとされる一方、観光庁のDMO向けの手引書では住民満足度・来訪者満足度が必須KPIに位置づけられています。どちらが正しいかではなく、財源によって作法が違います。

典型3|年度末にしか動かない指標しか置かない。 KGIが年単位でしか動かないのに、途中の目印がないと、関わっている人が先に離脱します。

この3つを含めた指標設計の詳細は、地域マーケのKPI設計詳解|「測りにくいが意味のある指標」を制度に通す手順で、内閣府のガイドラインと観光庁の手引書を引きながら整理しています。指標を決める前に、その予算がどの制度から出ているかを確認してください。 ここを飛ばすと、後から指標を作り直すことになります。


実務でどう向き合ってきたか

当社は、自治体・地域の案件で発信の設計と運用を担ってきました。数字が出る話ばかりではないので、うまくいかなかった部分も含めて書きます。

栃木市役所 広報課様の案件では、施策の性質上、来訪までを追い切ることができませんでした。そこで測る対象をリーチに切り、そこまでを責任範囲として合意したうえで進めています。測れないものを測れるふりをしないほうが、翌年度の議論が健全になるというのが、このときの学びです。

長崎県の大村湾地域では、地域商社・拠点・派遣型のマネージャー・自前メディアを組み合わせる形をとっています(大村湾モデル)。自治体が単独で抱えるのではなく、機能を分けて複数の主体で持つ形です。担当者1人に依存しない体制は、庁内だけで作ろうとすると難しく、外の主体を含めたほうが現実的な場合があります。

静岡サウナ協議会は、民間の店舗95社が集まって県の委託事業まで担うようになった例です(静岡サウナ協議会95社の発展史)。ここで効いたのは、行政が主語ではなく、事業者が自分たちの売上のために動く構造を先に作ったことでした。シティプロモーションの担い手を庁内だけで探していると、この形は出てきません。

3件から言えるのは、続いている取り組みは、いずれも「担当者の熱意」以外の駆動力を持っているということです。事業者の売上、外部主体の役割、あるいは測って見せられる数字。熱意は立ち上げには効きますが、異動を越えません。


やってはいけないこと

最後に、避けたほうがよい進め方を挙げます。

他自治体の成功事例を、手法だけ真似する。 流山市の子育て世帯への訴求も、神戸市のコンベンション誘致も、その自治体の資源と体制の上に成立しています。手法だけを移植すると、体制が付いてこないまま作業だけが増えます。

指針を作らずに施策から始める。 庁内で言葉が揃っていない状態で施策を走らせると、成果の評価もできません。指針の策定が36.0%にとどまっている現状は、裏を返せば指針を持つだけで上位3分の1に入るということでもあります。

毎月の運用量を、立ち上げ時のテンションで決める。 最初の3か月は回ります。問題は4か月目以降です。

外部委託を「丸投げできるもの」として設計する。 日々の発信を外部委託している自治体は1.0%しかありません。運用は庁内に残る前提で、何を残せる形で受け取るかを設計してください。


まとめ

シティプロモーションは、すでに多くの自治体で計画に書かれ、議会でも問われる仕事になりました。それでも動かないのは、アイデアや熱意の問題ではなく、計画に書かれた仕事の量に対して、実行できる体制が付いていないからです。

  • 総合計画などに明記した自治体は59.6%、一方で指針・方針・戦略を策定しているのは36.0%
  • 実行組織の61.7%が係相当以下、局・部相当は3.3%
  • 外部有識者を交えた議論の場を持たない自治体は83.9%
  • 現場が挙げる課題の上位は、人手不足32.0%・ノウハウ31.4%・効果がわからない23.2%
  • 公式SNSの日々の運用を外部委託している自治体は1.0%

打ち手を増やす前に、体制(誰が決めるか・毎月何をやるか・庁内の手順)、予算(単年度で切れても残るものに寄せる)、委託(何を出し、何を庁内に残すか)の3点を決めてください。手法の選択は、そのあとで十分間に合います。

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よくある質問(FAQ)

Q1: シティプロモーションに、国が定めた定義はありますか? ありません。地方自治研究機構の整理でも「シティプロモーションの捉え方は多々あります」とされています。自治体が条例で独自に定義している例はあり、四日市市観光・シティプロモーション条例は「地域資源に対する市民等の誇りの醸成を基礎として、地域の魅力を創造し、磨き上げ、発信することによって、都市イメージの向上を図る活動」と定めています。庁内で言葉の意味を先に揃えることが、最初の作業になります。

Q2: 専任職員がいません。それでも始められますか? 始められます。むしろ、それが多数派です。全国478自治体の調査では、主として担当する組織が係相当以下の自治体が61.7%を占めています。重要なのは増員を待つことではなく、毎月回す施策を2つに絞り、決裁ラインを短くし、庁内からの素材収集を手順にすることです。

Q3: 何をKPIにすればよいですか? まず、その予算がどの制度から出ているかを確認してください。地方創生関係の交付金と、観光庁のDMO向けの枠組みでは、満足度の扱いが逆になります。財源によって「良い指標」の定義が変わるため、指標から決めると後で作り直しになります。詳細は地域マーケのKPI設計詳解をご覧ください。

Q4: SNS運用は外部に委託したほうがよいですか? 調査では、公式SNSアカウントの運用を外部委託している自治体は1.0%(478自治体中5団体)にとどまり、59.4%が決まった部署ですべての投稿を担当しています。日々の運用は庁内に残るのが実態です。委託を検討するなら、日々の投稿そのものより、投稿の型づくり・素材の制作・立ち上げ期の伴走といった切り出しやすい部分から考えるほうが現実的です。

Q5: 指針や戦略は、作らないといけませんか? 法的な義務はありません。ただし、指針・方針・戦略を策定している自治体は36.0%で、総合計画などへの明記(59.6%)と20ポイント以上の差があります。この差が、庁内で目的が揃わない原因になっています。分量の多い計画書である必要はなく、「誰に・何を・何をもって成果とするか」を数ページで決めるだけでも、その後の判断が速くなります。

Q6: 首長が交代したら、続けられませんか? 交代そのものより、施策が個人の熱意に紐づいているかどうかが分かれ目になります。素材・手順・外部主体との関係が残っていれば、方針が変わっても土台は引き継げます。逆に、単発の出稿とイベントに予算を寄せていると、翌年度はゼロからになります。


シティプロモーションの体制づくり、発信の設計、運用の伴走についてのご相談は、お問い合わせページからお気軽にどうぞ。自治体・公共施設での実装事例をもとに、いまの体制で回る形をご提案します。


参考文献

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